まずは「百舌勘定」という言葉の意味について見ていきましょう。
「百舌勘定」の意味
「百舌勘定」とは、勘定の時に自分は金を出さないで、他人にばかり出させることを言います。
口先でうまくごまかすことで、いつも相手に奢ってもらい、自身は奢ることはもちろんお金を出すこともしない人に対しても用いられます。また、ずる賢く立ち回ることで自分が得するようにする人なども意味します。
これは「百舌勘定」にはならない
自分の財布を出さずにおごってもらおうとする人のことを「百舌勘定」と言いますが、上司や先輩に奢ってもらうことは該当しません。
「百舌勘定」は同僚や同級生など、対等な立場であることが前提となります。
全員が同等を負担すべき場面で負担しないことに使用される言葉となります。
ここからは、「百舌勘定」という言葉がどのようにして生まれたのかを見ていきましょう。
百舌とは鳥の「モズ」のこと!
「百舌勘定」の「百舌」とは、鳥の「モズ」のことです。
百の鳥の鳴き声を真似できるとさせることから「百の舌を持つ鳥」という表記がなされているとされています。百舌勘定の由来となった昔話
昔々、あるところに鳩と鴫と百舌の3羽が一緒にいました。
ある日、その3羽で15文の買い食いをしたそうです。
この時、口のうまい百舌は鳩と鴫を言いくるめ、鳩に8文と鴫に7文をそれぞれ出させて自分は1文も出すことなく勘定を済ませました。この昔話から、「百舌勘定」という言葉が生まれたとされます。