何気ない仕草や立ち振る舞いに品がある。そんな人から「育ちの良さ」を感じないだろうか。「神は細部に宿る」というように、隅々まで洗練されている行動や仕草には「品の良さ」が感じられる。
では、具体的にどのような行動・仕草が「育ちの良さ」「品の良さ」を感じさせているのだろうか。
『育ちのいい人が身につけているちょっとした習慣』(菅原圭著、河出書房新社刊)には、立ち振る舞いからしぐさ・クセ、お金、食べ方など、さまざまなシチュエーションでの「品のいい行動」が紹介されている。
■時には素直におごってもらう
ここではその中から「お金の使い方」を3つピックアップしよう「今日は私にご馳走させてほしい」と言われ、相手に借りをつくりたくない思いから断ってしまうことはないだろうか。もちろん、「おごってもらうのが当たり前」という態度はNGだが、「ご馳走させて」と言われたら、「それではお言葉に甘えさせていただきますね。ご馳走さまでした」と素直におごってもらったほうが相手に好印象を与えることができる。
■「安かろう悪かろう」の買い物はしない何かを買うときに、値段で決めるという人は少なくないだろう。安売りをしていると、ついつい多めに買ってしまうことも。しかし、「安物買いの銭失い」という言葉があるように、安いものの品質は、値段相応であることが多い。「安いから」といって飛びつくと、必要のないものまで買ってしまうこともある。
育ちのいい人の買い物は、そうはならない。本当に必要なもの、品質に納得がいったものだけを買う習慣を身につけているからだ。
■レジでお金を放り出すように渡さないレジでお金を支払うときに、ズボンのポケットの中からクシャクシャになったお札を放るようにして出してはいないだろうか。
育ちのいい人は、お金の扱いかたにも品がある。レジにあるお金を入れるトレイにお札をそろえて入れ、その上にコインを乗せるなどして、きれいな仕草でお金を渡すのだ。お金を雑に扱うと、品がない人という印象が残るので要注意だ。◇
冒頭にも述べたように、品の良さはちょっとした行動や仕草によって生まれる。どれも少し気をつければいいことなのだが、普段の生活の中で細かいところまで気を配ることができなかったりするのが実際だ。
本書にはたくさんの「ちょっとした習慣」が掲載されているが、まずはこのうちのいくつかに気をつけてみるだけでも他者からの印象が変わるかもしれない。そうした積み重ねが、あなたを付き合っていて気持ちのいい人に変えていくのだろう。