ゴンジャ

芸能 ゴシップ

症状が出る数年前に認知症を診断できるAIツールが開発される

症状が出る数年前に認知症を診断できるAIツールが開発される
症状が出る数年前に認知症を診断できるAIツールが開発される

[画像を見る]

 脳の機能が蝕まれていく認知症は、本人だけでなく、その介護をしなければならない家族にとっても大きな負担となる大変な病気だ。

 今のところ、認知症を治療する方法はないが、進展がないわけではない。

 たとえば英ケンブリッジ大学のティモシー・リットマン博士らは、たった1度脳をスキャンするだけで、早期に認知症を診断できるAIを開発している。

 その診断AIは人間の医師では見逃してしまう些細な兆候ですら発見することができる。また病状が今後どのように進行するのか予測することも可能だ。

 認知症の早期発見は、患者のその後の人生を大きく改善する可能性があるばかりか、医療費の大幅な削減にもつながると期待されるという。

・脳スキャン画像を過去のデータベースと比較
 認知症診断AIは、診察対象の脳スキャン画像を過去のデータベースと比較して、そこに認知症の兆候がないか探り出す。

 ケンブリッジにあるアンデルブルックズ病院では、これまで80人ほどの患者を対象に実験的な診察を実施。今の時点ですでに、人間の医師ですら見落としてしまうような些細な兆候を検出することに成功している。

 初年度の診察患者は500人程度が予定されている。もしこれがうまくいってイギリスの病院で採用されるようになれば、今後5年で750億円以上ものコストが削減されると見積もられている。

[画像を見る]

photo by iStock

認知症の早期発見の重要性
 AIは非常に素早く、しかも患者にとって負担の少ない診断を行うことができる。これはとても重要なことだ。
認知症を早期に発見することができれば、早い段階から治療をはじめて、症状の進行を数ヶ月から数年遅らせられるかもしれない。場合によってはまったく症状が出ないまま人生を過ごすことすら可能かもしれないからだ。

 認知症の難しいところは、1つとして同じ症状がないことだ。急激に悪化してしまうこともあれば、比較的安定したまま過ごせる人もいる。

 こうした不確かさは患者や家族にとって大きな負担となる。

 しかし無数のデータを比較するAIならば、ただ認知症を診断できるだけでなく、その後の症状の進行を予測することも可能であるという。

 認知症は患者本人だけでなく家族にも大きな負担となる。だからこそ早期発見と、今後症状がどのように進行していくのかを見極めていくのが重要なポイントとなる。

 AIによる的確な認知症診断が、家族や患者の今後の人生設計を作りやすくしてくれることだろう。
 

 

参照元https://dailynewsonline.jp/