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King&Princeの岸優太が“麵打ち”でキレキレの肉体美を見せた「蘭州拉麺」の老舗店とは?

King&Prince岸優太
King&Prince岸優太

第103回蘭州拉麺「馬子禄牛肉面」

 アイドルだって飯を食う。もう新型コロナの話題を前振りにしたくないが、ジャニーズ事務所からもいったい何人かわからないほど感染者が出ている。先月28日公表分ではKing&Prince岸優太SixTONESジェシー森本慎太郎田中樹が感染。今が旬のスターたちばかりだ。

 岸の場合は定期的に実施するPCR検査の結果、陽性が確認されたといい、無症状のまま経過観察となった。King&Princeの他のメンバー4人も同日PCR検査を受けたが、全員陰性が確認されたが、しばらくは隔離生活を強いられた。

■「岸の時代」

 遡る1月24日、Twitterで「岸の時代」というフレーズがトレンド入りした。安倍晋三の祖父の岸信介元首相や、往年の名女優・岸惠子のことではない。

ワイドショーのコメンテーターとして知られる岸博幸慶應大教授や、楽天のピッチャーの岸孝之のことでもない。今回の主役、キンプリの岸のことだ。

 一体どんな経緯でこのワードが注目を集めたのか。好評だった昨年のドラマ『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)で準主演し、最近は役者づく岸。今秋公開予定の新作映画『Gメン』では初の主演を務めている。そこで多くのファンがいよいよ「岸くんの時代が到来!」と、「岸の時代」というハッシュタグをつけまくって投稿した結果なのだ。

■「本当に俳優向いています」

 昨年5月放映の『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)でも、元グラドルの占い師の星ひとみに、「“俳優の星”が入っている。本当に俳優向いています」「2023年から“岸の時代”。演技で主役」などと言われたんだとか。まぁ当然、その時点で『ナイト・ドクター』は放映開始直前で、星にも情報は入っていたはずだ。そう言わせたのもある種の番宣とも思える。

 ただ、『Gメン』の情報解禁は先月24日。当然ファンは岸の役者ブレイクを期待していたが、星の占い(≒お世辞)もまんざら当たっていなくもなかったわけ。

『Gメン』は14年から18年まで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載され、人気を博したヤンキー漫画が原作だ。

 最近のあるあるだが、バラエティ番組出身でドラマと映画版の『おっさんずラブ』を成功させた瑠東東一郎の演出なので、まずまずの出来栄えになるかもしれない。岸は映画でも順調なキャリアを築きそうだ。

■かなりの麺通

 そんな岸の食歴を洗うと、1月3日放送の特別番組『キスマイFOOD!!』(フジテレビ系)での全国ご当地炭水化物行脚など、けっこうグルメ番組にも登場しており、その面でも話題が豊富だ。最大の好物は桃とうどんや蕎麦やパスタなどの麺類。釣りが趣味でもあり魚好きで、秋刀魚の塩焼きを大根おろしとポン酢で一緒に食べるのも好むそうだ。

 蕎麦にはとりわけハマっているようで、20年8月16日放映の『ニノさん』(日本テレビ系)では、「週7で食べている」と豪語し、4種のざる蕎麦を食べ比べ値段の高い順を当てる利き蕎麦にも挑戦した。

 この4種とは自身が通うチェーン店、高級店、個人店、米粉のフォー。青森のご当地アイドル・リンゴ娘のリーダー・王林が対戦相手になり、めいめい目隠しをして、レンゲに乗せた蕎麦を啜っては味比べをした。

 王林は明らかに咬ませ犬キャスティングで、はなから勝負にはならないのは明白だが、岸は「いつも食べてる」「手打ちの感覚」などと、しっかりと4種の味を見極め、見事に全問正解。それだけでかなりの麺通とわかる。

■固定化された麺好きキャラ

 ただ、同番組ではいろいろ差し障るので協力店の名は明かさずじまい。岸お気に入りの立ち食いそばチェーンがどこか、結局わからずじまいだった。本連載には読者が気軽に出かけられる、できるだけカジュアルなメニューや店を紹介したいとの意図がある。

 よって、『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)の19年3月16日放映回で、「大人の階段を登りたい!」をコンセプトに神宮寺勇太とともに味わったミシュラン・ビブグルマン掲載店、東長崎の「手打蕎麦 じゆうさん」など敷居が高すぎるのだ(当方にその予算もない)。

 そこで蕎麦からはいささか離れよう。岸の麺好きキャラ扱いは固定化されたのは確かだ。『ZIP!』(日本テレビ系)内で毎日放送中のキンプリの冠コーナー「解決!King&Prince」でも、旧コーナー名の「DESHIIRI King&Prince」時代、18年8月13日~17日の間は蕎麦職人弟子入りの回が、9月24日~28日の間は蘭州拉麺職人弟子入りの回が放映されている。

 前者は相模原の「蕎亭喜峰庵」、後者は都内神保町の「馬子禄牛肉面」が舞台。相模原はちょっと遠いのと、「馬子禄牛肉面」にならぼくも行ったことがあるので、今回はそちらを取り上げてみる。

■中国北西部の甘粛省省都・蘭州

 日本でも17年あたりから続々と「蘭州拉麺」を名乗る店が登場し、当時はどこも行列を成していた職人が生地を引き伸ばして作る手打ち麺、牛骨や牛肉と薬膳を合わせて長時間煮込んだスープが特徴だ。

 蘭州は中国北西部の甘粛省省都で、住民にはイスラム教徒の回族が多く、豚を食べないので牛や羊を素材にした料理が多い。

馬子禄牛肉面は蘭州拉麺の草分けで、百年の歴史を持ち、中国内外で数軒チェーン展開をしている。蘭州ラーメンを食べさせる店にはランクがあり、一級や二級といったプレートが店内に飾られているが、馬子禄牛肉面は「特級」とされているとか。

 馬子禄牛肉面の麺メニューは950円の蘭州牛肉面一択で実にシンプル。他には茴香水餃子などの副菜が数点あるのみで、有料でパクチーと牛肉のトッピングを増量させられる。透明なスープに自家製ラー油が浮かび、野菜は葉ニンニクが散らされる他、大根が入っているのも珍しい。

 このうっすら白濁したスープは韓国のコムタンにも似て、牛の旨味が凝縮されている。ただ、八角をはじめとする10種類以上のスパイスが加わり、至極エスニックな香りが発散されるところが違う。4枚載せられた薄切り肉も噛み締めるごとに味が滲み出て、滋養をそのまま食べているみたいだ。

■「中国4000年の歴史って感じ」

 麺も同格で主演級なのだが、モチモチはしていても、コシはほとんどない。(1)極細麺(2)細麺(3)中太麺(4)太麺(5)平麺(6)太目の平麺(7)極太の平麺(8)三角麺(9)太目の三角麺の9種から選べ、一番人気は細麺という。太さで食感を変え、味わいのバリエーションを出しているのだ。

 材料をひねりながら伸ばし、どんどん本数を増やす製法は中国古式麺に共通する。巨漢の料理人が貫禄たっぷりに麺打ちをする様を、中華街などで見かけたこともあるだろう(番組に登場した師匠は痩せ型だったが)。

 岸は番組でも「マジックだ! これはすげぇ! 中国4000年の歴史って感じですね」と感動を隠さない。そして、自ら麺打ちに励むと、さすがに悪戦苦闘。ただ、その姿を見ていた師匠が「意外と筋肉というか、力あるんですね」と褒めたもんだから、岸の筋肉自慢がそこから止まらなかった。

 スタッフからの「ちょっと筋肉見せて」との声に、「見たいっスか?」と即座に反応。「朝から失礼します」と言いながら、綺麗に割れた腹筋を披露した。「来い! もっと出ろ!」と、腹筋を浮き出させるポーズに傾注する岸に、師匠も唖然とするばかりだった。

■キレてる筋肉

 筋肉が“キレてる”のはOKだが、麺が切れてはNG。やはり麺を増やす工程が難儀で、4玉のうち3玉を失敗して後がない岸。なんとかお手本に近づいたが、それでも湯の中で絡まってしまうほど麺が長くなる。しかし、師匠の採点は甘めの「60点」。店のTwitterを確認すると20年8月24日、ファンの質問に応じて収録の模様を回想し、こんな風に綴っていた。

「弟子入りの撮影のときは短時間にもかかわらず上達が早かったですね
麺作りはダンスとかと近いと思ってるので抜群のセンスでした
とても素敵な笑顔で店内が明るく盛り上がった事を覚えています
体も仕上がっているようなのでリベンジお待ちしてます!」

 なんて優しい師匠……。となれば、岸もぜひ再挑戦し、今度は100点を取って恩返しして欲しいものだ。そして、成功の暁には、すでに9種もあるんだもの、岸麺が10種目に加わってもよいでしょう。

参照元https://dailynewsonline.jp/