※このコラムは1月13日よりABEMAで配信中のドラマ「30までにとうるさくて」第3話までのネタバレを含みます。
■1カ月25万と1日30万の虚しさ
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年収2,000万円以上の男性との結婚を夢見る婚活女子・花音(佐藤玲)が、そんな高い条件を希望したくなる気持ちが少し分かる回でしたね。
秘書として、社長のプライベートの雑用までこなし、愛人との関係まで尻拭いする日々。社長が愛人を囲って優雅な生活をおくるのを、花音は手取り25万の生活で下支え。おまけに愛人にまで鼻で使われた挙句、そいつのお手当は 1日30万。そりゃあ真面目に働いているのも馬鹿らしくなります。
しかし、今は賃金が安くても花音が仕事をこなす時間はキャリアとスキルを蓄積していくものになります。現状は賃金に納得がいかないかもしれないけれど、将来に向けて経験を積みながら、磨いたスキルで転職をするのだ! 10年後に人として持っているものに大きな差が生まれているはず!
■エスポワール号乗船一歩手前の借金女
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みんなで競馬に行く場面がありましたが、花音はあそこで一発当たらなくて本当に良かった。あらゆる請求で首が回らない現状の彼女があそこで万馬券なんて当てようもんなら、今度は競馬沼に落ち、そちらでお金を溶かしてしまいそうですから。
ギャンブルで一番やってはいけない、余裕資金ではなく生活資金を突っ込んでかけてましたからね。請求書の山にはずれ馬券の山が加わってエベレストになるところでした。絶対に登頂したくないデスマウンテンの出現です。
しかし、無計画な美容、結婚相談所以外の明確なお金の使い道がまだ見えませんが、他には何にお金を使っているのでしょうね。お昼はお弁当もきちんと作って節約していたので、全てにおいて財布の紐が緩いというわけではなさそうです。
花音自身は、気が利いて面倒見も良く、社長との話題作りのために競馬の勉強をする努力家な面など、きちんと魅力的な中身があるのだから、金銭難の中、これ以上お金をかけた一時的な外見の自分磨きでさらに請求書の山の標高を高くしないでほしいものです。
このままではカイジばりにエスポワール号に乗船しないと人生一発逆転できないくらい借金にまみれそうで、心配です。
■既婚者チェックは婚活の嗜み!
しかし、競馬場で声をかけてきた社長は元婚活の国の民である私からすると、非常に怪しさを感じてしまいますね。いくら名刺をくれたといえど、まずは既婚者じゃないかネトスト調査、同じ調子で他でも遊んでいないか確認しながらのデート、自宅チェックで女の影を確認し、きちんと問題無い人物か見極めたいです。
第1話では、婚活の嗜みである「気になる社長の既婚者チェック」もせずに突っ走っていた花音なので、今回も詰め甘く前のめって痛い目をみないか心配です。おまけに社長は花音の競馬予想を聞いていたということは、直後の「これで勝てないと結婚相談所のお金が払えない」という絶望的セリフまで聞いていた可能性も高いわけですから。婚活中の女性を狙う悪い男もいますからね……。
■精子選ぶのムズすぎ問題
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子宮の病気をきっかけに選択的シングルマザーになるべく、早速精子提供者を探し始めたパートナー不要系女子・恭子(山崎紘菜)。
病気がきっかけといい、こんなにもすぐに子どもを持つ決断を出来る決断力と行動力はすごいですね。この短期間で将来に渡って子育てと社長業との並行まできちんと計画できているのか心配になってしまいますが、彼女はしっかりしているのできっとそこまで織り込み済でしょう。
しかし、子どもの遺伝子となる精子提供者を決めるのって難しすぎじゃないですか? 詩(石橋菜津美)は自分ならよく知る友人から提供を受けると言っていましたが、そうでもない限り相手の本当の人柄は数回会っただけじゃ分からないし、自己申告の経歴だって本当か分からない。最近も経歴詐称して精子提供していた人のニュースがありましたよね。
元々のマッチングサイトが経歴などをきちんと証明した上で提供されているものなら安心ですが、上記の事件もあるだけに今回の出会いはSNSというのも心配になります。どうか提供者の彼が本当に詐称の無い良い人で、恭子が幸せになれることを祈っています。
■登場人物全員ヤベェ。アウトレイジ状態
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「仕事に生きるなら職場では手を出すな」
この鉄則が守れなかった遥(さとうほなみ)はどうやら天罰をくらうこととなってしまいそうです。勢いで同期かつプロジェクトメンバーである知也(柳俊太郎)と一晩の関係を持ってしまったわけですが、なんと知也の彼女が同じくプロジェクトメンバーの女子だったことが発覚。
性欲が抑えきれず、そんな近い仕事関係の知也とやっちまった遥もやばいし、彼女が同じチームにいながら、その中の別の女に手を出す知也もやばいの極み。おまけに浮気された怒りを知也の SNSアカウントにメンションをつけて全世界に晒す彼女の行動もくそやばい。
アウトレイジは登場人物全員悪人だけど、こっちは登場人物全員ヤベェ。社内の人間関係も、仕事の立ち位置も、会社の信用も、プロジェクトの成功も、全てにおいて今後どうなってしまうのか。
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にしても知也の彼女の行動力ハンパないですね。
知也本人への事実確認をすっ飛ばして、どこからか得た情報だけで彼氏を世の中に晒し、仕事界隈ではそこそこ有名っぽい知也の立場を貶めようという、どこぞのアンチみたいなやり口。
彼女も同じ職場なわけだし、会社全体の信用を貶めかねない上に、自分の社内での立場も悪くなるだろうしで、これって自らの首も絞めるんですがそこも分かってやってるんだろうか。
自爆も顧みない負の行動力を持つ女の場合、遥の婚約を知った瞬間に奏多(堀井新太)にこの件をどうにか伝えようと試みそうで怖いですね。我らが理想の彼氏、奏多が傷つく姿は見たくない……遥の身からでたサビではあるんですが……。
これからの地獄絵図を恐怖に震えながら待ちましょう。
■優しさと引き換えにセンスの無かった奏多
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遥と奏多は無事セックスレス解消のカウンセリングを受け、前に進み出しましたね。うまく立たなかったことがトラウマになり、今回のレスが生まれていたことが分かりましたが、奏多もそれをカウンセラーに吐き出し前に進むことで心が解けたようです。
「セックスをするのはこの日にしよう!」と事前に計画を立てると、義務感が生まれ萎えてしまう、という男性側の問題もよく聞きます。しかし奏多はそれも厭わず、自ら前向きにカレンダーに♡でも×でもない、めちゃくちゃ直接的な「S」のマークを書いてくれていて本当にいい奴すぎました。
奏多、君自身もSuperでSpecialなSだよ。ただ、マークのSence(センス)だけは無かったな。ドンマイ!
■武士と平和を願う次回
唯一平和に穏やかに愛を育んでいた詩でしたが、最愛の彼女・真琴(中田クルミ)の突然の事故。怪我が無いといいのですが。
遥と知也の浮気もこれから大きく騒動になりそうで、次回はどんな波乱が待ち受けているのでしょうか……。ドキドキしながら1週間を待ちましょう。