放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、放送倫理違反の疑いがあるとして審議していたテレビ朝日系情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」の件について、放送倫理違反があったと判断したことを発表した。
同番組は、昨年3~10月にかけて放送した視聴者からの質問に答えるパートにおいて、番組スタッフが作成した質問を視聴者からの質問であるかのように放送したケースが含まれていたとして、10月に番組と番組サイトで謝罪していた。
同委員会は審議の結果、質問は視聴者の関心事やその傾向を示す重要な事実情報で、本件放送のようにそれらを制作者が歪めることがあってはならないと判断。また、日本民間放送連盟の放送基準の「ニュースは市民の知る権利へ奉仕するものであり、事実に基づいて報道し、公正でなければならない」「ニュースの中で意見を取り扱う時は、その出所を明らかにする」に反しているとして、放送倫理違反があったと発表した。