西武・今井達也(TOKYO-SPORTS)
パ4位の西武はリーグ戦再開となった27日、日本ハム戦(ベルーナ)に2―5と逆転負け。首位・日本ハムとのゲーム差は4・5に広がった。 勝負の分岐点は4回、先発したエース・今井達也投手(27)の緊急降板にあった。3回まで相手打線を1安打無失点5奪三振に抑えていたが、突然の変調をきたした。 先頭・田宮に3号ソロ本塁打を許して2―1となり、なおも二死一、二塁から7番・万波に3球を投じたところでマウンド後方に下がると、ヒザに両手をつきながらしゃがみ込んだ。 エースの異変に気付いたベンチが突然慌ただしくなり、タオルと水を持った豊田投手コーチがマウンドへ。今井は治療のため一度ベンチ裏に下がると、再び姿を現すことはなかった。 そのまま病院へと向かった今井には熱中症が疑われたが、試合直後の西口監督は「まだはっきりした診断結果は出てない。体調不良ということで。(今後の登板は)状態を見て決めたい」と語るにとどめた。 これまでも高温多湿となる夏場が近づくと、ベルーナドームの対西武戦で試合を行うビジターチーム側のトレーナーが幾度となく「練習中は体力が奪われるので不必要にベンチ内にいないように。休む時は空調の効いたベンチ裏まで下がるように」と警鐘を鳴らしていた。そんな危険な〝サウナドーム〟でホームチームのアクシデント降板が今回発生した。 1999年、自然豊かな狭山丘陵に完成した西武ドーム(現ベルーナドーム)は世界初の「自然環境共生型ドーム」として完成。施工を請け負った鹿島建設が「壁が設けられていないドーム内には自然の風が吹き抜け、春には桜吹雪も舞い込む。木陰の心地よさを実現したアウトドア感覚の爽快ドーム」と、その利点を強調していた。 ところが…。現実は屋根こそあるものの外周の壁がなく空調設備もないことから、夏場になると密閉されていない構造のドーム内には熱や湿気がこもりやすい。近年の気候変動の影響もありプレーする選手、観客の体調に与える悪影響が問題視されてきた。 球団は今季、メインコンコースに大規模な冷却用ミスト装置を設置。7月8日の楽天戦から稼働させる予定だったが、あろうことか3・5ゲーム差で迎えた大事なリーグ戦再開初戦で中9日のエース・今井がダウンしてしまうハメに陥った。 本来ならば、戦い慣れているはずの西武が〝ホームアドバンテージ〟を得られない本拠地の環境問題。冷却用ミストももちろん必要だが、球団、親会社である西武ホールディングスにはより重大な〝事故〟が起きる前に抜本的な問題解決が求められてくる。
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