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輪廻転生を信じるバリ島での葬儀は人生の門出を祝って盛大に行われる

輪廻転生を信じるバリ島での葬儀は人生の門出を祝って盛大に行われる

インドネシアのバリ島は「神々の棲む島」と言われ、リゾート地として大変人気のある島である。芸能が盛んで、音楽や舞踊の虜になる人も多い。インドネシアは80%以上の人がイスラム教を信仰しているが、バリ島では90%の人がバリヒンドゥー教という、バリ島の民間信仰と仏教やヒンドゥー教が混合した独自の宗教を信仰している。バリヒンドゥー教では人が亡くなった時は日本と同じく火葬が一般的で、骨は海に流すことが多い。

■バリ島での葬儀はお祭り騒ぎ

バリ島での葬式は日本人には考えられないほど賑やかで、ほとんどお祭りである。日本の山車や神輿のような大きな作りものや、五重塔のようなものや神様の像などを作り、村中の人が集まり、村中をパレードするのである。

大きな作りものは馬や牛が多いが、亡くなった人のカーストによって違う。それを担いで参列者はもちろん正装ではあるが、ブレガンジュール(バラガンジュール)で賑やかにパレードする。ブレガンジュールとはチェンチェンという(小さいシンバルのようなもの)や太鼓、ゴング(銅羅のようなもの)などを演奏しながら行進するので、本当に賑やかなのである。動画などもあがっているので見ていただきたい。



■バリ島では輪廻転生が信じられているからこそお祭り騒ぎ

バリヒンドゥー教では輪廻転生が信じられており、人は亡くなってもまた生まれ変わり、新たな人生を歩むと信じられているため、葬式は新たな人生の門出なので祝うという、最大の儀式なのである。観光客が見に行っても別に構わないらしく、写真を撮っても不謹慎などとは言われない。

葬式の行列のために、渋滞が起こるということもよくあることらしい。バリヒンドゥー教は儀式や暦に独自のものがあり、葬式をやるのに適した日というのがあるため、その日に葬式が重なるので、渋滞が起きてしまうらしい。山車とブレガンジュールの行列は火葬場まで続き、そこで棺と大きな作り物と五重塔のようなものと全部を燃やす。

火葬された後は灰を海に流すためにまた行進していくという、盛大な儀式なのだ。もっとも、盛大に葬式を行えるのは裕福な家やカーストが上の人たちだけである。王族の葬式ともなれば、作り物も大きく立派になり、参列者も増え、本当に道が人でいっぱいになるほど集まる。何か月も前から準備をし、日本円で何千万という葬式になる。

■もちろんそうでない葬儀も存在するが

そこまで大きな葬式を行えない一般の人たちは村で合同の火葬式をする。村に寄って違うが、4~5年に一度行われる。その間、遺体はいったん土葬され、火葬式が行われる数日前に掘り起こされ式が行われる。それでも儀式の準備にはひと月ほどかかり、費用も安くはない。しかし、バリ人にとって、死は「新たな人生の門出」と考えられているので、悲しみの儀式ではなく、祝う儀式なのである。

参照元:https://dailynewsonline.jp/