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異色の逆輸入俳優・木幡竜「表現の幅を広げたい」 遅咲きの苦労人 唯一無二の境地へ

 ファイティングポーズを決める木幡竜

 ファイティングポーズを決める木幡竜

 中国で活躍する日本人俳優・木幡竜(45)の邦画初主演作「生きててよかった」が13日に公開される。元プロボクサーで、異国で開花した異色の逆輸入アクターに聞いた。

 木幡は20代前半でプロボクサーとしてデビュー。B級トーナメント3回戦で引き分けると引退し、2003年に俳優デビューした。

 転機は初の中国映画「南京!南京!」(09年)。翌10年の「レジェンド・オブ・フィスト」で世界的アクションスターのドニー・イェンと死闘を演じ「中国の映画監督たちの目にとまってアクションの仕事が増えた」。「本当に人を殴ったこと、殴られたことがある精神の表現、アクションの中でいう芝居がストロングポイントになった」と分析する。

 中国で映画、ドラマに約30~40本も出演する成功を手にしたが「表現の幅を広げたい」と、元ボクサーの主人公(木幡)が地下総合格闘技の選手として生の実感を取り戻すストーリーの本作で、日本映画に帰ってきた。

 映画で描かれるボクシング、総合格闘技の生々しいファイトには、園村健介アクション監督の「全部計算でカット割りから動きから本当にセンチ、ミリまでこだわって動きを完全に決めて撮る」アクション演出の粋が込められている。体脂肪率1ケタからさらに10キロ減量した木幡の肉体も説得力十分だ。

 遅咲きの苦労人は、唯一無二の境地-「木幡竜みたいな芝居してくれとか、木幡竜みたいなことやってくれって言われるような“ジャンル”」を目指す。

 ◆木幡竜(こはた・りゅう)1976年9月12日生まれ、神奈川県出身。10代前半でボクシングを始め、20代前半でプロデビュー。引退後、会社員を経て2003年に俳優デビュー。09年、中国映画「南京!南京!」が好評で中国に拠点を移す。翌10年の「レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳」で悪玉トップを好演。その後は中国人役も演じるようになる。日本ではドラマ「アバランチ」(21年)で主人公(綾野剛)の強敵を演じ、注目を集めた。

 映画「生きててよかった」の木幡竜(c)2022ハピネットファントム・スタジオ

 映画「生きててよかった」の木幡竜(c)2022ハピネットファントム・スタジオ

参照元https://www.daily.co.jp/