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錦戸亮「松屋」通いの裏に見える「関ジャニ∞の絆」

錦戸亮
錦戸亮

第91回 「松屋

 アイドルだって飯を食う。先月26日付の『FRIDAYデジタル』に『吉高由里子錦戸亮櫻井翔…芸能人「ガッツリ食事」の瞬間!』という、アーカイブ記事が載った。

 同月15日から放映のドラマ『最愛』(TBS系)撮影の休憩時、ロケ弁を頬張る吉高の盗撮だけが新作で、あとは過去に発表された「秘蔵写真」で構成。そこに18年12月、松屋のカウンター席で牛丼(正確には同店の場合は「牛めし」)をかき込む錦戸亮の姿もあらためて紹介された。

 この記事には単に「牛丼チェーン店」とあるのだが、亮が訪れたのは明らかに松屋。店の窓に当時の期間限定メニュー、「チーズタッカルビ鍋定食」のミニポスターが掲示されているのですぐわかる。しかし、記事には「味噌汁を注文」とある。

 松屋ではタイのマッサマンカレージョージアのシュクメルリ鍋を頼もうが、無条件で味噌汁がついてくる。まさか記者に松屋経験がないとも思えないのだが……。

■バーター記事の予感!?

 松屋については散々あちこちで書いてきたので、うっかり本連載でも取り上げたと勘違いしていたが、奇跡的にまだだった。

コロナ禍での自粛の日々では特に、タレントがどこでテイクアウトしたとか、デリバリーを頼んだなど、他愛もない話題がニュースになった。

 少なくとも上記の『FRIDAY』(12月21日号)を見る限り、錦戸は松屋派と見なせる。翌年1月からスタートするドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)に主演した亮。この日も店舗近くで撮影が行われており、空き時間に立ち寄ったのだろうと記事は推測している。しかし、これはあからさまなバーター記事だ。

 こうしたしょうもない記事が出たら、裏で何かスキャンダルが起こり、それを握り潰すために芸能事務所側が、普段は写真週刊誌などに登場しない大物を代わりに差し出したか、当人自身に何か不祥事があったので、妥協点を探った結果と考えるべきだろう。

 つまりは似非スクープだが、その条件が庶民性の強調であり、よく場面にされるのが牛丼チェーンなのだ。錦戸は19年9月までは関ジャニ∞のメンバーであり、ジャニーズ事務所に所属していた。

■しばしばスクープの舞台となる「牛丼チェーン」

 『週刊実話』のウェブ媒体である「まいじつ」の記事(18年12月31日配信)でも、15年11月にケンドーコバヤシ吉野家で1人牛丼を食べる姿を『FRIDAY』が報じたと指摘。

 しかし、そのタイトルは「独身ケンコバ 『ちょい寒い』 花金の夜に、吉野家からエロエステへ」なので、錦戸のパターンとはだいぶ違う。本人の落ち度をいささかマイルドに仕立て直したのか、誰か先輩芸人の人身御供となったかは真相は不明だが、ちゃんと読み物になっている。

 「山崎弘也ザキヤマ)も千原ジュニアも結婚。親友だった『バナナマン日村勇紀にもカワイイ彼女ができて、誰もオレのことをかまってくれへんワ――とでも思っていたのだろうか」という書き出しで、むしろ充分に同情を誘うのだ。

 だから、おぎやはぎなどは持ち番組(TBSラジオ系『おぎやはぎのメガネびいき』)で、「裏表のない、素晴らしい人」だとコバヤシを絶賛するわけだ。コバヤシとおぎやはぎは一方が吉本クリエイティブエージェンシー、他方が人力舎と所属事務所が違うので、さすがに一蓮托生ではない。

■単なる「牛丼スクープ」にあらず

 となると、錦戸はなんのために牛丼を食べる姿を晒したのだろう? 再び「まいじつ」の記事に戻ると、こんな説明がされている。

「錦戸は“牛丼スクープ”と時を同じくしてツイッターに熱愛情報が告発されましたが、添付されていた画像は過去にも出回ったものでガセの可能性が高い。となると考えられるのはスキャンダル常連のメンバーで、タイミング的に『news every.』降板が決まった「NEWS」の小山慶一郎あたりが有力ですね。18年に数々のスキャンダルが報じられたジャニーズがもみ消すほどですから、かなり強いネタだったはずです」

 確かに小山は同年6月、同じNEWSの加藤シゲアキも同席しての未成年との飲酒スキャンダルが発覚し、3週間の謹慎も余儀なくされている。そして、8年間もキャスターを続けた『news every.』には復帰せず、半年経った12月19日に同番組を自らの意思で降板しており、辻褄が合わなくもない。そして、11年まではNEWSのメンバーでもあった。同輩を庇ったとなれば美談ではある。

関ジャニ∞の牛丼愛

 にしても、なぜ牛丼? 完全にたまたまだったか仕込みかはさておき、松屋であるべき理由を探らねば、ジャーナリストの名折れだ。

 案の定、各人の出演番組など調べると、肝心の錦戸は一切番組やSNSで牛丼にまつわる言及がないのだが、関ジャニの他のメンバーは牛丼愛を撒き散らしていた。

横山裕は 昨年9月13日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)で、「横山家のご馳走は牛丼」と発言。亮も13年6月には、『お試しかっ!&Qさま!! 2時間スペシャル』(テレビ朝日系)の恒例「今夜は帰れま10」に横山と出演し、すき家の人気メニュー当てに興じたことがあった。

 そして横山曰く、丸山隆平はメンバーから「玉子の魔術師」と呼ばれるほど、牛丼の食べ方にこだわりを持つらしい。まずは牛丼をそのままの味で、次に紅生姜を入れて、さらには溶いた生卵を流し込んで、最後にトッピングのカレーを投入して食べるのだそう(17年11月18日 放送のTBS系『人生最高レストラン』での発言)。

■同じ釜の飯を食った仲間

 だいたいにおいて、今年8月16日放送の『関ジャニ∞クロニクルF』(フジテレビ系)では、松屋の「プレミアム牛めし 並盛」を使い、メンバーめいめいが「最強のカスタムメニュー」作りに挑戦している。

 横山はMCに徹し、“ミスター審査員”こと大倉忠義は、松屋フーズマーケティング担当と広報担当とともに採点するだけだが、安田章大は「マネしたくなるおむすび」を考案し、48点で3位に。これは牛めしの頭を具にしたおにぎりを薄焼き卵で包む、ワンハンド・ディッシュだった。

 安田もまた、地元・尼崎の吉野家くら寿司での目撃情報も多数上がる、チェーン大好きっ子らしい。大倉と特に仲がよく、プライベートで連んで行動しているところをフライデーされ、それら場面のうちにも“吉野家デート”があった。これもバーター記事だろうが、まさに前述のお約束を立証する展開だ。

 そして、丸山はといえば、牛めしお好み焼きにカスタマイズし、68点で第2位に選ばれた。村上信五は焼きそばとかけ合わせた「うしそばめし」を披露し、69点という僅差で1位に輝いた。

 なんと村上はフジテレビ系の特番『FNS27時間テレビ にほん人は何を食べてきたのか?』(18年9月8日放送)内のコーナー、「さんまのお笑い向上委員会」で牛丼のコスプレもしていた。

 単に牛丼の被り物で登場するだけでなく、紅生姜を表現するため、顔を真っ赤に塗りたくっていた。牛丼をテイクアウトで食べる際は、紅生姜を10袋分は載せるらしい。

 こうした周囲の牛丼熱が錦戸にも刷り込まれていたのか……。だから、冒頭の記事もすっかりお約束ではなく、条件反射でふらっと松屋に立ち寄った場面が選ばれた可能性も否定できない。

 関ジャニから抜け2年になる錦戸だが、牛丼でいまだメンバーと繋がっている。まさに「同じ釜の飯を食った仲間」と言ったところだろう

 

参照元https://dailynewsonline.jp/