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森川葵“変幻自在の万能女優”が偏愛する勝負メシは、熊本ラーメンの老舗「桂花」だった?

森川葵
森川葵

第83回ラーメン「桂花」

 アイドルだってメシを食う。痩せの大食いを地で行く者もいる。日頃から大食いでなくとも、いわゆる勝負メシがあって、決まってそれがラーメンというアイドルがなぜに多いのか? 本連載を2年近く書き続け、痛感する真理だ。コロナ禍→ほぼ宅飲み→〆ラーメンなしの日々の成果で、メタボ解消と相成った筆者にはますます解せないテーゼである。

 寄る年波のせいが大きいが、ラーメン欲が薄れると、たちまち枯淡の境地。すべての煩悩から解き放たれはしないが、けっこう身軽だ。しかしラーメン、それもこってり系を食った後の充足感は何ものにも変え難い。

■「ミスセブンティーン」グランプリ

 しかし、昨今のこってり系はゴリライモやジャイアンブタゴリラといった、昔のアニメに出てくるいじめっ子のようだ。1食1000kcalは優に超える、脂っこさと濃厚さで責め立ててくる。だから、食べ慣れた古典的こってり系がふと懐かしくなる。自分にとってはその筆頭が、上京した初の熊本ラーメンである桂花ラーメンだ。

 この桂花ラーメンを愛して止まない女優が、芸歴10年になる女優の森川葵。2010年に雑誌『Seventeen』の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」に応募者5575人の中から5人のグランプリの1人に選ばれ、15年2月の卒業までは主に同誌の専属モデルとして活躍。

 同年10月放映のフジテレビ系ドラマ『テディ・ゴー!』で連続ドラマに初主演し、以降、着実にステップアップしてきた。遡る同年2月公開の主演映画、『おんなのこきらい』を公開時に観たぼくは、実は密かにその成長に期待をかけてきた。性格に裏表のある主人公を森川は巧みに演じていた。

■「ワイルド・スピード森川」

 実際、大変器用でかつ努力家なのだ。19年5月から定期出演を続けるバラエティ番組『それって!?実際どうなの課』(中京テレビ系)では、石切りやテーブルクロス引きや皿回しといった、曲芸やジャグリングに次々挑戦し、難易度の高い技術を驚異的な速さでものにすることから、「ワイルド・スピード森川」の異名を取る。何度かその放映を見たが、決して諦めない姿勢に感動さえ覚えた。

 演技だけでなくバラエティでも体を張れる、本格アクションだってこなせそうな有望株。なのに痩せっぽちで、いったいパワーの源はなんだろうと思っていたら、案の定ラーメンだった。それも桂花派なのだ。18年12月9日付けの「Daily MORE」(集英社)によれば、彼女なりの根拠がある。

■ラーメンは“解放スイッチ”

〈「“しっかり食べてやったぜ!”って実感できる、こってり&がっつり系が好きです」と笑う森川さん。「月に1回、“今日はラーメン食べなきゃムリだ!”の日があって。それはお休みの前日なんです。体調のこととか気にせずに罪悪感なく食べられて、むしろラーメンを食べることでリフレッシュできる、“解放スイッチ”みたいなものなんだと思います」〉

■運ばれてきた瞬間に“キタキタキタ……♡”

 しかも、桂花の看板メニューである、豚角煮がどっさり載った太肉麺(1000円)が定番なんだそう。ちょっと値が張るせいもあるが、今のぼくには小振りな細麺桂花(680円)をおやつ感覚か、それこそ〆で食べるのが柄に合っている。散々飲んだ挙げ句、太肉麺で締めていた20〜30代の無双ぶりが嘘のようだ。森川は語る。

「おいしいお店の情報をラーメン好きな親友に聞いたり、一緒に行ってギョーザやご飯ものも頼んでシェアしたり……女子は意外とラーメンが好き! って声を大にして言いたい(笑)。そして、ごほうび的な食べごたえが欲しいから、『桂花ラーメン』の太肉麺は具だくさんだしビジュアルもパンチがあってぴったりなんです。

運ばれてきた瞬間に“キタキタキタ……♡”ってテンションが上がります」

■1955年に熊本で創業した老舗

 桂花ラーメンはまだ戦後期の1955年に熊本で創業し、68年に初めて東京に進出した熊本ラーメンの老舗。高校2年だったか、先んじて桂花の虜になっていた友人に連れられ、恐る恐るお食い初めをした記憶が鮮烈に残る。

 今より臭かった白く濁ったスープにはむろん、ゴワゴワの麺にも意表を突かれた。でも、黒々としたマー油が表面に浮かび、奇妙にもおいしかった。それまで食べた博多ラーメンともまったく違った。まさに癖になる味だが、コテコテではなく、天下一品でいうこっさり感覚なのでスラッと啜れる。

 しかし、森川はなんてオッサンのツボを突ける女子なんだ。スタッフみんなからも愛されているに違いない。18年1月からは奥村組という中堅ゼネコンのCMにも、「新人社員奥村くみ」役で連投する森川。そこでは作業服姿でバチっと決め、現場の猛者たちに混じって紅一点の奮闘を見せる。建材や工具でジャグリングを始めやしないかと少し期待もするが、「建設が、好きだ。」という、単純極まりないキャッチコピーにピタッとハマる、働く女子ぶりが頼もしい。

 こうなると現場監督の気分だ。かんかん照りの下で汗をかき、失った水分を満たすにはビール、塩分を補うにはラーメンのスープ。それが桂花には揃っている。ぼくは必ずといっていいほど、ビール小瓶を空けてから、ラーメンに取りかかる。幸いにも酒類は最近の桂花が強化している部分だ。東京では緊急事態宣言も継続と決まったが、いち早く桂花でちょい飲みの後のラーメンを堪能したいものだ。

 

参照元https://dailynewsonline.jp/